憧れのマイホームを建てる際、内装や外観のデザイン面はもちろん、キッチンやお風呂の機能面、工事や土地購入のコスト面など考えなければならないことは多岐に渡ります。
どのような面でもこだわりを追求し理想のマイホームにしたいものですが、建築の際に法律を遵守する必要があります。
その1つが、建ぺい率です。
今回は、建ぺい率とは何か、制限が設けられる理由とともに詳しく解説します。

□建ぺい率とは?

建ぺい率とは、敷地面積に占める建物面積の割合のことです。
建築基準法で上限が定められており、その上限は地域によって異なります。

建ぺい率は、パーセンテージで表され、以下の計算式で求められます。

建ぺい率=建築面積/敷地面積×100

敷地面積は建物を建てる土地の面積、建築面積は建物を真上から見たときの面積です。
例えば、100平方メートルの土地に建築面積50平方センチメートルの建物を建てた場合、建ぺい率は、50/100×100=50となり、50パーセントです。

□建ぺい率が設定されている理由

家を建てる際は、住居の建築費用だけではく土地の購入費用もかかります。
費用の面から、購入した土地ぎりぎりまで広い住居を建てたいものですが、建ぺい率による制限でそれは不可能になっています。
では、なぜ建ぺい率による制限が決められているのでしょうか。

*防火対策

火災が発生した際に建物間の距離が近いと、火が燃え移りやすく被害が拡大してしまう原因となります。
人口が集中している都市部では、一度に多くの人が逃げられるような道も確保しなければなりません。

特に、数々の大地震を経験してきた日本では、地震の二次被害として大火災の被害にも遭ってきました。
その教訓から、万が一のときの安全性を確保できる距離を建ぺい率の制限によって確保しているのです。

*風通しや日当たりの確保

建物間の適度な距離は、それぞれの建物における風通しや日当たりを確保します。
建物を建てる際に近隣への影響を考えることは暗黙のルールでもありますが、万が一のときに訴えることができるように法律で明文化されています。

*景観の美しさの基礎

景観の美しさを守るためにその地域で条例が制定されている場合もありますが、建ぺい率による制限は、景観の美しさの基礎を作っているのです。
建物間の距離をある程度確保することで、街並みの圧迫感を軽減させ、統一感を出せます。

□まとめ

建ぺい率の上限は地域によって異なり、想像以上に上限が厳しいと思うかもしれません。
しかし、建ぺい率による制限があるからこそ、安全性や生活の快適さが保たれているのです。
マイホームを建てる際は、建ぺい率を基準に近隣の方への影響も考えて設計の計画を立てると良いですね。

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吉原 健壹

吉原 健壹

住まいるラボ株式会社代表取締役 マイホーム購入を中立の立場でサポートする専門家。 資金、建築会社選びから風水についてまで、累計1000件以上のマイホーム相談を実施した経験を元に、「見学会には行かなくていい」などといった独自の理論で業界平均以上の満足度を実現。
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住まいるラボ株式会社代表取締役 マイホーム購入を中立の立場でサポートする専門家。 資金、建築会社選びから風水についてまで、累計1000件以上のマイホーム相談を実施した経験を元に、「見学会には行かなくていい」などといった独自の理論で業界平均以上の満足度を実現。

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