寒さが厳しい北海道の家は、極寒に耐えるためにいくつもの工夫が凝らされています。

その中の一つにパッシブ換気があります。

パッシブ換気とは、どのようなシステムなのでしょうか。

今回は、北海道で注文住宅を検討中の方へ、パッシブ換気について紹介します。

採光を考慮した家

□パッシブ換気とは

*パッシブ換気について

しっかりと暖められた部屋には、空気の温度差によって圧力が生まれます。

この時、暖かい空気は、天井へと浮上する圧力が働きます。

この性質を使ったのがパッシブ換気です。

*熱交換換気との違いは?

似たようなものに、熱交換換気というものがあります。

熱交換換気は機械動力によって逃げていく熱を回収するシステムですが、パッシブ換気は自然発生した圧力をそのまま換気に活用するシステムです。

*メリット

パッシブ換気のメリットは、導入費用が安いことです。

導入に必要なのは、家の高い部分と低い部分に穴、夏用の換気扇を設けることです。

導入工程が非常にシンプルなので、10万円程度で済みます。

また、静かであることもメリットと言えます。

パッシブ換気は、機械動力を使いません。

モーターが回らないので音が出ることなく、家の静寂性を保てるのです。

さらに、ランニングコストもリーズナブルです。

モーターのような機械動力を使わないことに加え、交換する部材もないため、何も手を加えずとも長い間機能します。

必要な手入れはホコリの掃除だけです。

換気の良い家

□パッシブ換気のデメリットとは

1つ目は、扱いが困難であることです。

パッシブ換気は、扱いが難しいので、そもそも設計できる人がほとんどいないと言われています。

設計には換気量の計算が必要になりますが、この計算のためには「大気圧」「室内外の温度差」「空気の密度差」「給気口と排気口の高低差・大きさ」などの複雑に絡み合う要素を分析しなければなりません。

2つ目は、夏場には動かせられない。

前述の通り、換気の動力は家の中と外の温度差です。

そのため、温度差がほとんどない春や夏、そして温度差が冬とは真逆になる夏には動かせられなくなります。

3つ目はほこりや虫が入りやすいことです。

換気口が大きいため、建築場所によっては室内に埃や虫が入る場合があります。

□まとめ

今回は、北海道で注文住宅を検討中の方へ、パッシブ換気について紹介しました。

日本の北海道で生まれたパッシブ換気は、自然の力を利用して換気するシステムです。

導入費用の安さや静かであるというメリットがあるため、興味がある方はご検討してみると良いかもしれません。

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吉原 健壹

吉原 健壹

住まいるラボ株式会社代表取締役 マイホーム購入を中立の立場でサポートする専門家。 資金、建築会社選びから風水についてまで、累計1000件以上のマイホーム相談を実施した経験を元に、「見学会には行かなくていい」などといった独自の理論で業界平均以上の満足度を実現。
吉原 健壹

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住まいるラボ株式会社代表取締役 マイホーム購入を中立の立場でサポートする専門家。 資金、建築会社選びから風水についてまで、累計1000件以上のマイホーム相談を実施した経験を元に、「見学会には行かなくていい」などといった独自の理論で業界平均以上の満足度を実現。

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